明治26年 河内十人斬りの真実、水分村を襲った熊太郎・弥五郎の大量殺人事件 大阪府南河内郡千早赤阪村水分 金剛山麓の集落
明治26年(1893年)5月25日の深夜、現在の大阪府南河内郡千早赤阪村にあたる水分村で発生した大量殺人事件「河内十人斬り」の全貌に迫るノンフィクションです。城戸熊太郎と谷弥五郎の二人が、女性関係や金銭トラブルの恨みから日本刀や銃器で村を襲撃し、標的とは無関係な幼児を含む10人の命を奪いました。犯行後、二人は金剛山へ逃走し、警察の大規模な捜索の末に遺体で発見されたため、刑事裁判で真相が明かされることはありませんでした。本作では、事件直後から芝居や「河内音頭」の題材として大衆娯楽へ取り込まれ、凄惨な現実が「義兄弟の復讐・英雄譚」へとすり替えられていった異様な背景を指摘しています。後世の物語化によって削ぎ落とされた被害者たちの理不尽な死や、残された家族の苦悩を史料に基づき紐解き、事件の真の本質を問い直します。
