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昭和28年 アプレ三人組の部長夫人殺し 白昼の下北沢で起きた強盗殺人 500円(税込)

昭和28年 アプレ三人組の部長夫人殺し 白昼の下北沢で起きた強盗殺人

昭和28年(1953年)7月1日。 東京・世田谷区下北沢の住宅街で、白昼、一人の主婦が自宅で殺害された。 被害者は、会社で部長職を務める夫を持つ45歳の川原静子。 その朝、夫と長男はいつものように仕事へ出かけ、静子だけが家に残っていた。 午前11時前後。 そこへ複数の男たちが入り込み、静子を襲って命を奪ったうえ、室内を物色。カメラ、16ミリ映写機、腕時計、預貯金通帳など、換金できそうな金品を持ち去った。 犯人たちは偶然この家を選んだわけではなかった。 「家には金がある」 「夫と息子は昼間いない」 「奥さん一人になる」 そうした川原家の生活事情を事前に知ったうえで、犯行日時まで決めていたとみられた。 捜査線上に浮かんだのは、吉田、田村、渡辺英一の三人。 吉田と田村は、かつて巣鴨拘置所で知り合い、「外へ出たら大きいのを一発やる」と強盗計画について話していたとされる。 出所後、そこへ渡辺英一が加わった。 三人は昭和28年6月末に何度も会い、7月1日の午前、成人男性が家を留守にする時間を狙って川原家へ向かった。 犯行後、三人は新宿のビヤホールへ入り、酒を飲んだとされる。 しかし、彼らが利益になると考えて持ち去った盗品が、やがて自分たちを追い詰めていく。 売却されたカメラ。 吉田の周囲で目撃された腕時計。 事件直前まで極端な金欠状態だった吉田が、事件後に突然金を持つようになったという証言。 そして三人が犯行前から何度も接触していた事実。 警察は川原家に出入りした212人もの関係者を調べ、地道な聞き込みを重ねながら、少しずつ三人へ迫っていった。 当時、彼らは戦後の享楽的な若者を指す流行語から「アプレ三人組」と呼ばれ、この事件は「アプレ三人組の部長夫人殺し」として大きく報じられた。 しかし事件の本質は、時代を象徴する派手な呼び名ではない。 金を得るために、犯人たちとはほとんど無関係だった一人の女性が、自宅に一人でいるというだけで標的にされたことである。 昭和28年の下北沢で起きた白昼の強盗殺人事件。その計画から犯行、盗品処分、捜査、三人の関係、そして事件が当時「アプレ犯罪」として語られた背景までを詳しくたどる。

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