古田大次郎 『死刑囚の思ひ出』 現代語訳|ギロチン社・革命と殺人の記録 大正11年 1922年 無政府主義 アナキズム
社会を変えたいと願った青年は、なぜ暴力へと進み、ついには人の命を奪うまでになったのか。 古田大次郎は、社会主義や無政府主義に接近し、ギロチン社の活動へと身を投じた大正期の青年である。学生運動、農村運動、中浜哲らとの出会いを経て、次第に「言葉ではなく行動を」という考えを強め、やがて資金獲得のための襲撃事件に参加した。本人は後年、銀行員を刺して死亡させた事実について、どのような思想を掲げても消すことはできないと振り返っている。 本稿では、古田が獄中に残した『死刑囚の思ひ出』を、原文の趣旨を尊重しながら現代の読者にも読みやすい文章で紹介する。 権威への反発、社会への違和感、母の死、仲間との友情、革命への憧れ、暴力の正当化、そして死を前にした自己省察――。 死刑囚となった古田自身の言葉を通して、一人の青年がどのように思想へ入り、どこで一線を越え、最後に何を考えたのかをたどっていく。